外貨建てmmfへの疑問解消します

破綻予備軍の不良債権は、破綻した企業向けのものより、処理にいたるまで手間ひまがかかる。 担保になっている不動産を買い取ろうにも、どういう形で破綻させるのかが決まっていない。
あるいは一部の優良事業部門だけ切り出して生き残らせることができるかもしれない。 この場合、買い手を探すために、事業部門だけで評価し、値段を出すニズもある。
債務者企業からは、「なんとかしてくれ」と漠然とした依頼も来る。 金融機関側でないので自分たちに優しそうだし、外資系でもない、Cのそんなところが中堅企業を惹きつけるのかもしれない。
Cは、不動産活用のノウハウを活かして、再生コンサルティングをしている。 「そんなに大きくはなりたくない。
アメバのように生き残っていきたい」とM氏はCの将来を語る。 新しく興った日本の不動産投資会社で、最も先行したのはダヴインチ・アドバイザズ(ヘラクレス上場)だ。
ダヴインチが、というより社長であるK氏が、Kのところで書いたように、日本人のフロント・ランナだった。 また、不良債権ビジネスは、四大銀行グルプなど一部の大手金融機関だけが対象ではない。
地方銀行や信用金庫など地域密着型の金融機関も不良債権処理を急いでいるため、同様のビジネス・チャンスが広がっている。 地方の金融機関については、オリックスやあおぞら銀行が、とファンドを組み合わせたグルプでがんばっており不良債権買い取りを競っている。
ここまでの話で、主要な不良債権ビジネスの流れがつかめただろうか。 まず、不良債権を買う人々(投資家)と金融機関(銀行・保険)との接点には、サビサは別の専門会社に委託することも多い。

外資、RCC、国内資本の投資会社が、金融機関との相対取引や、入札で、不良債権買い取りを競っている。 サビサなどのパックには多くの場合、ファンドがある。
投資家から集めたカネを不良債権または不動産に投資して運用するファンドだ。 数十億円から一千億円級までファンドの規模はさまざま。
この資金があるからこそ巨額のバルク買いができるのだが、逆に、この資金を使う以上は、大きなリタンを稼ぎ出さなくてはならない。 ファンドを作る投資会社は、大きく稼ぐことを狙っているため、不良債権といっても、大きな金額を占める担保不動産にしか興味がない。
オフィスビルや賃貸マンションなど賃料収入が入ってくる不動産を対象に、権利関係をきれいにし、実際の物件も掃除し、場合によっては改造・改装をして、安定した収益を稼ぐ物件にバリュアップする。 賃料収入というインカムゲインを稼ぎ、その収入の中から買い取りに使ったロンを返済する。
やがては、他者に転売してキャピタルゲインを獲得する。 投資効果を上げるため、短期勝負をする。
買い値から売り値までの差額が同じであれば、短い期間で売れたほうが投資利回りは高いと計算されるからだ。 先ほどはバリュアップする例で説明したが、何も手をかけないで転売できるなら、すぐに売る。

ファンドの投資期間が十年ほどのものが多い企業買収のケスとは違って、不良債権・不動産のファンドは三年、五年程度を投資期間とするものが多い。 企業まるごとより不動産だけのほうが改造も簡単で、転売も楽だからだろう。
また、ファンドを作った投資会社は、対象の不動産事業を経営して収益を得る業務(アセット・マネジメント)を手がけ、ファンドから何種類かの手数料を取ることが多い。 不動産の売買、不動産を維持管理してテナントから賃料を得ることなどで手数料をファンドから受け取る。
こうして最低限の儲けを確保したうえで、大きなリタンを実現した時には、成功報酬も得る。 ここで、胴元が最低限のアセットマネジメントだけで稼ごうとしていると投資家が疑念を抱かないように、また、ファンドの利回り向上に全力で取り組むためファンドにも出資者として名を連ねるのが普通だ。
一九九七年、一般には、日本の金融危機が本格化した年として記憶されている年だ。 H銀行の破綻や山一誼券の廃業によって、日本中が、大手金融機関も倒産する可能性があることを思い出した。
それでも我々日本人は、タイの通貨パツの急落などアジア各国が金融・経済危機に直面しているのを横に見ながら、日本はまだ強いと信じていた。 外資系投資銀行・投資会社が日本の大手銀行から大量に不良債権を買い始めたのも一九九七年だった。
東京M銀行やS銀行(当時)が大量に不良債権(不動産担保付き債権)を外資に売ったことが大きな新聞記事になった。 買い手として登場したのは、米穀物商社最大手カギルの金融子会社、R、Gなどだった。
その後、現在にいたるまで、「外資のハゲタカファンドが不良債権を買い叩き、ボロ儲けしている」話が、一般週刊誌や経済誌などで流行した。 また、企業へ投資する買収ファンド(パイアウト・ファンド)のことも、ごっちゃにして語られる場合が多かった。

不良債権から破綻ゴルフ場や破綻企業まで、外資が安く買えるものは何でも買っているというイメジがかなり広がっているのではないだろうか。 だが、「外資ファンド」とひとまとめにすると、多様な商売のやり方が見えなくなる。
GやRのように、不動産(不良債権)ファンドの両方を運用している投資会社も多いが、リップルウッド・ホルデイングスのように買収ファンド専業もある。 買収ファンドは、必ずしも破綻企業を投資先とするわけではないので、優良不動産専門の不動産ファンドと同様に、不良債権ビジネスの隣接分野にいると考えたほうがいい。
むしろ、二OO二年に日本に新しく登場した企業再生ファンドのほうは、不良債権ビジネスの範囲内だ。 ところで、はたして外資系ファンドは不良債権でボロ儲けしているのだろうか。
また、九五年には、M銀行が不良債権をまとめてSPC(特定目的会社)に売り、そこから担保不動産を裏づけにした証券を発行したこともあった。 銀行が七O%の元本保証をしたこともあって、うまく売れた。
富士、三和、あさひ銀行も追随した。 S氏は、その頃、ミネソタ州ミネアポリスのカギル・フィナンシヤル・サビシズ本社において、日本戦略を担当していた。
早くから投資の対象として不良債権に目を付けていたが、問題があった。 不良債権といっても売って高額が入るのは不動産。
買い手になる可能性がある人は誰か、などの情報は、不動産が位置する場所、つまり地元にしかない。 日本側にロカル・パトナがいないと仕事にならないのだ。
同じような目的を持っている米国の投資会社いくつかが、九0年代初めには、東京にオフィスを構え始めていた。 Kやセキュアド・キャピタルなどだ。
もちろん、Gなど証券業務もある投資銀行は、すでに東京に拠点があった。 S田氏は、九四年秋から二ヶ月に三回のペスで東京に飛んだ。
パトナとして適任の企業を探すため、片端から可能性のある人に会っていった。 大手不動産会社から、小回りの利く比較的小さな不動産会社、果ては、八0年代の地上げ屋まで。

大手は細かい物件まで扱う気がない。 使い勝手が良くなかった部分には、弁護士法や税務当局の反応の問題などがある。
弁護士法については、第一章で述べた通り、サビサ法により法務大臣の許可を得れば弁護士以外でも債権売買をビジネスとすることができることが明記された。 だが、それまでは、債権の回収という仕事は融資を実行した銀行など以外では弁護士にしか許されていなかった。

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